こんにちは。睦月サラです。
この記事では【傷だらけの悪魔】第214話のネタバレと感想を書いていきます。
詩乃ちゃんの過去編、物語の重要なところとはわかってるけど、読んでてしんどい…( ノД`)シクシク…
詩乃ちゃんの心の闇がしんどい…。でもまだ数話続きそうですね。
第213話では、詩乃が母に頭を殴られてけがをしたのでちちの病院に行きました。詩乃の父は心配する様子はあまりなく、『誰にもいうなよ』と一言だけ伝え、詩乃に冷たくします。
母親の不倫を目撃したちはるは、不倫相手の素性が詩乃の父親ではないかと見当をつけました。
詳しくは下記の記事をごらんください。
傷だらけの悪魔 第214話『玖村詩乃⑥』のストーリー
詩乃は母親に殴られたことで、母のことを退治できないウィルスだと思うことにした。
そして、母親の扱い方を変えた。
母が父方の祖母に罵倒されていようが庇わない(かばわない)。
「大丈夫?」なんて言わない。
詩乃にとって母は、「ただそこにいるだけの人」。
詩乃が母にかまわなくなると、母から話しかけてくることが増えた。
母は詩乃に癒しと慰めを要求してきたが、母は詩乃にそれを与えはしない。
母『しのちゃん』
詩乃『…何?用がないならじゃあね。』
詩乃の冷たくきつい視線を送り、はっきりと拒絶した。母の目の前で扉を閉める。
母『あ”あ”あ”あ”あ”なあああ~』
ガシャーン!!
母の暴れる姿にも動揺しなくなった。
勝手に暴れてよ。後で片づけはしてあげるわ。
もっと自分勝手に生きよう。
お母さん、自分の力で幸せになってください。一方的に気を遣うのは疲れました。
愛に見返りを求めるのは卑しいだなんて、十分もらってきた人の台詞だわ。
….*…..*…..*…..*…..*…..*…..*…..*…..*…. *…..*….
翌朝、学校に行くとちはるから呼び出しがあった。
艶のある鮮やかなオレンジの髪が、朝日に反射してキラキラと光っている。
大きな灰色の瞳も、やわらかそうな厚みのある唇も魅力的だ。
ちはる『あ、来た来た。』
ある時、ちはるにこっそり呼び出された。取り巻きなし。2人きり。
内心、少しビビっていた。
ちはる『やっほー玖村さん。急にごめんねぇ。』
詩乃『いいけど…なに…?』
ちはる『これを見て。この二人知ってる?』
ちはるが詩乃に見せたのは、中年の男女が映っているスマホの画像だ。
詩乃『えっ…男の人は私のお父さんだけど、女の人は…どこかでみたような…?』
ちはる『この人私のお母さん。玖村さんのお父さんと同じ病院の看護師。この2人ね、付き合ってるよ。』
詩乃『…へー。』
ああ、そっか。と思った。不倫経験のある人だし、お母さんはあれだし、外に彼女を作るのは不思議じゃない。実際そういう気配を感じたこともある。
どこかで観たと思ったら、あの時の日とか…よりによって神谷さんの。そんな偶然…さすがにヤバイな。
キモチワル。
ちはる『玖村さん、協力しよ!』
ちはるは詩乃の両手を強く握りしめた。
ちはる『親同士が不倫なんていかれてる。急に言われて困っていると思うけど、私たちに罪はないんだから、いがみ合わずに協力して別れる方向にもっていこう。やっぱ二人でいるところを抑える?それとも病院の偉い人にチクるとか…。
とりあえず、作戦練らなくちゃ。うち、お父さんに知られたくないのよね。そっちはお母さんどんな感じ?そこ考えないとね。
玖村さん。一緒に家族を取り戻そうね!』
詩乃はちはるの話に乗る気がなかった。
父親の不倫は嫌かと聞かれれば嫌だし、不倫などしないに越したことはないが、そういうところに踏み込もうと思えるほど、父に興味が持てなかった。
というか、そもそも父を変に刺激して何の得がある?万一、母の耳に入ったら…今のままならまだ耐えられる。悪化させたくない。
しかし、ちはるの言葉にまぶしさを感じた。
ちはるは家族のことを好きなのだと感心した。
そしてその家族への気持ちが、私との違いで大きな大きな溝になる。
詩乃『勝手に話を勧めないで。私はいいよ…そういう工作。』
ちはる『玖村さんも無関係じゃないのよ?!』
詩乃『神谷さんの家には幸せがあったんだね。私の家は、不倫がなくなっても別に幸せじゃない。これ以上疲れたくないの。乱したくないの。ごめんね。』
直後、詩乃はちはるに体を押された。
階段から勢いよく滑り落ちる。踊り場が合ったおかげで、下まで転がり落ちることは阻止できた。
神谷さんは、家族を愛していたから、
家族に無関心で無気力で、自分の幸せばかり考える私を、
心から軽蔑したようだった。
傷だらけの悪魔 第214話『玖村詩乃⑥』の感想
ちはるは、詩乃に問答無用でいじめに踏み切ったのではなく、一度は詩乃に協力を申し出たんですね。
でもいじめていい理由にはならないですね…。
ちはるの『私の言うことを聞かないやつは全員、敵。』という根っからの女王様な激しい気質は、みんなの恐怖です。
第91話でも舞に言われてましたね。
『周りを黙らせて、ついてくる子分を作り、人を従わせる才能のある人』
舞だけじゃなく、クラスメイトみんな感じていた共通の認識です。
そんなクラスの中心的な人物の申し出に、『神谷さんの家には幸せがあったんだね』だなんて余計な一言の何物でもないですね。
詩乃は『親の不倫は嫌といえば嫌』なのだから、ここでOKの返事をしておけば、クラスの中心人物であるちはると親密になれて、ちょっと歪んでても学校生活だけは平和に過ごせたんじゃないのかって思わずにはいられないんですよね…。
舞との関係もまた違っていたのかも。
でも詩乃からすれば、
- 父親に興味なさ過ぎてどうでもいい
- 嫌いになり切れない母親の問題が大きすぎる
中一でありながら、洗濯や掃除、食事など家事に追われて疲れ切っていたんだろうことは容易に想像できます。
ちはるも詩乃も、毒親の被害者ですね。
あ~~~次回からいじめが始まる…つらいな…しんどいな…
今回はここまで!!
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